照恩寺ロゴ

照恩寺住職によるブログてらすブログ

2019/2/12

Art

OCHI SHUNSUKE EXHIBITION

Photo

1月からひきつづき3月のART PROJECT(アートプロジェクト)のご案内です。シーズン5thとして「OCHI SHUNSUKE EXHIBITION」を3/8より開催いたします。独特な画法によって生み出される越智俊介さんの作品はどれも魅力的なものばかりです。お寺の空間で、ぜひご縁に遇ってください。
    
さて、上記フライヤーの表紙になっている作品、カッコイイですね。題名は「鬼」なんだそうですが、私はこの絵を見て浅原才市(1850~1932)さんのお話を思い出しました。
以前、妙好人のことを申しましたが、その代表的なお一人が島根県出身の浅原才市(あさはらさいち)さんです。浄土真宗の信心を詠まれた詩が多数残っていますが、その詩は今もなお多くの方を魅了しています。その才市さんの有名なお話に、ご自分の肖像画に鬼の角(つの)を描いてもらい、これが本当の私の姿だと仰ったというお話があります。
ひとが鬼の姿に見えてくるのは、よくあるお話ですが、自分こそが鬼であるとみる人は中々おられません。テレビで流れる凶悪な事件を見て、「恐ろしい人だね」、「ひどいことするね」とつぶやき、事件の当事者や時代社会を批判する私たち傍観者は正義でしょうか。やはりそうではありませんね。
環境や状況によっては、この私がその事件の当事者であったんだということを考えねばなりません。それは他でもない、この私自身に鬼が棲んでいるということ。ひとたび起これば、まさに暴風のごとく理性を吹き飛ばしてしまう我が身を知ることは大切なことです。そういう意味で、まさにお寺参りは、ろくでもない私との出会いでありましょう。そして、そこから先が本題となりますが、その続きは、ぜひお寺でお聴聞なさってください。
 
話が大分逸れてしまいましたが、もちろん越智さんの「鬼」の作品が、そういう意味で描かれているわけではありません。ですが、アートというのは、その人の見方で味わえるところも大きな魅力の一つだと思います。そのようなことを私自身に思い出させてくださった越智さんの「鬼」という作品を、皆さまも皆さまの見方で鑑賞してみてはいかがでしょうか。多くの方のお参りをお待ちしております。   

●期 日:2019年3月8日(金)~17日(日)
●会 場:照恩寺(東京都小平市美園町3-23-20)  アクセスマップはこちら
●時 間:11:00~17:00/金曜日のみ11:00~20:00
●問い合わせ:照恩寺まで  TEL042-341-2935  mail:info@shouonji.jp
●備 考:駐車スペースには限りがございますので、出来れば公共交通機関でお越しください。

関連記事
2019年3月に開催決定。
アーティスト紹介。七人目の方

素晴らしいデザイン。sono2 ←ココで妙好人のことを少しお話しました。
照恩寺アートプロジェクト/SHOUONJI ART PROJECT

PageTop